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萩焼には高台(器の底の丸い輪の台)に切り込みを入れたものが数多く見られます。
1箇所または2〜3箇所、あるいは十文字や三ツ矢に切ったものなどいろいろな形状があり、 |
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これらを総称して「割高台(わりこうだい)」といいます。
割高台の起源ははっきりしませんが、高台を鑑賞する茶道の習慣から、
高台に造形的な変化をつけることにより趣を出そうとしたものと考えられます。
「萩焼は御用窯なるがゆえに庶民は使用できず、そのためわざと高台を
切りキズモノとして使用した」という説が広く言われていますが、実際には
萩焼が起こる以前の朝鮮李朝の茶碗や鉢、また日本の古い抹茶茶碗
などにすでに高台を切ったものが数多く見られるため、前述の説が有力と
考えられています。
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「古萩陶片」
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萩焼は古くから「一楽・二萩・三唐津」と謳われ、使い込むほどに表情を変えるその深い味わいと素朴で上品な趣が茶人の間で広く愛好されてきました。
萩焼の胎土(原土)には浸透性があり、使用するにつれて表面釉薬の貫入(かんにゅう・釉表面の細かいヒビ)を通して茶がしみ込み、やがて年月とともに器体の内外ともにその色・つやが微妙に変化して何とも言えない風情を醸し出します。
その侘びた風情が珍重され、所謂「萩の七化け」と称されています。
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その昔萩焼の起こった当初はその土地の土(窯のある近辺の土であまり良質でない)で作ったと思われますが、江戸中期(享保)頃より大道土を使うようになりました。
現在では大道土(だいどうつち)と見島土(みしまつち)の2つが主に使われています。
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■大道土(原土) |
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■見島土(原土) |
山陽側の防府市の大道という地名の場所より採掘され、白色で萩焼作陶のベースとなる粘土の原料です。 |
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萩市の離島である見島で採掘され、火山性で鉄分を多量に含む赤茶色の土です。
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これらの原土に萩市の東方より採掘される金峯土(みたけつち)2〜3割を混ぜて作ります。
金峯土は耐火度があり、茶碗のざっくりとした土味を生かすために欠かせません。 |
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